めちゃくちゃ古い謎のフルート

こんにちは!

とみやんです!

管楽器倶楽部がオープンしてから更新したブログがフェアのお知らせのみという緊急事態が発生していまして、少しマニアックな管楽器の情報を載せていくという当初の目的を果たすべくスマホの中に撮りためた写真を一からチェックしていたわけですが、思い出のあんな写真やこんな写真を発見し、ああ!あの頃はこんなにも楽しかったのか、いやよく考えたら今も十分楽しいなぁなどと考えていたらありました!ありましたよとっておきの写真が!

10年~15年ほど前にお客様よりお預かりしてオーバーホールをさせていただいたフルートとピッコロの写真です。

上が木製フルート、下がピッコロの写真なのですが一見そんなに珍しい感じではないですよね?でもよく見てみてくださいよ!ブランドのロゴ!

「A.COURTOIS」とありますね!そうです!トロンボーンを始めとする金管楽器で有名なあの「アントワーヌ=クルトワ」ですね!

クルトワがフルートやピッコロを作ったという話は聞いたことがなく、自分の勉強不足を反省しつつもやっぱり納得がいかなくて作られた年代を調べる必要もあり、ビュッフェ・クランポン・ジャパンにお願いしてクルトワに問い合わせていただきました。すると衝撃の事実が!!

やはりクルトワ自体がフルートやピッコロを制作したわけではないそうです。あるお客様がどうしてもクルトワ製の(?ロゴ入りの?)フルートとピッコロのセットを必要としていたようで、別のメーカーの楽器にクルトワのロゴを入れて販売した記録があったそうです。1910年頃に。はい1910年頃にです。

すっごい昔ですよね1910年って。ロゴだけクルトワもびっくりですが1910年のそんな記録が残っているって事のほうが凄くないですか?フランスって。さすが歴史と伝統のフランス!しかも100年も前にセットで購入された楽器が今も二本セットで、しかも修理可能なコンディションでなんで自分の目の前に!え?自分がこれ修理するんですか?これを?ちょっとしたパニックでしたね、当時は。

しかも、フルートとピッコロ仲良くオープンG♯。

今でこそデニス・ブリアコフ氏を始め様々な演奏家の使用でその良さが見直されているオープンG♯キイシステムですが、当時はその存在こそ知ってはいましたが実際にこのシステムのフルートを見ることは本当にまれでした。ましてやピッコロなんかは本当に存在するのかも怪しいと思っていたのですが、ありましたよ、ここに。

実際に修理をさせていただく際にも様々な問題があり、その問題をどのように解決するのか、手を動かす時間よりも考える時間のほうが長かったような修理でした。

これを書いていて感じたのは修理をする際に楽器の状態をよく観察して、その状態に対してどのような作業が最もふさわしいのかを判断し、丁寧に作業するという意味では、こうした古い楽器や珍しい楽器の修理も、日常に多く持ち込んでいただく古くも珍しくもない楽器の修理も変わらないし、決して変えてはいけないのだということですね。

以下もう少し写真を。